2006-11-01
今までのまとめをします。
梶みゆきさんの過ちは、
1.昭和40年代迄の農薬に対する認識で「化学農薬」を恐れるあまり、
毒性の明らかでない「自然農薬」に手を出してしまった。
2.木酢液の葉面散布は、ラベルに500〜1000倍で使用と普通書いてあるのに、
20倍の高濃度希釈液を散布している。 (使用法が根本的に間違っている。)
これが、どのような毒性があるか全く認識していない。
化学農薬で使用法が1000倍希釈と書いてあるものを、20倍で使う馬鹿はいないでしょう
20倍希釈木酢液を使うというのは、それと同じです。
いくら「自然農薬」の使用が自己責任と言っても、これでは周囲に影響が出るでしょう。
毒性は用量依存性があることが、全く分かっていません。3.NEW碧露・緑豊という、毒性が全く不明の「夢の植物保護液」を使用して、
散布してすぐに虫が死んだことを、無邪気に喜んでいる。
「虫が死ぬほどのものは、人に害があってもおかしくない」という常識が、
全く欠けています。 喫煙者が、タバコは体に悪いからと、禁煙した代わりに「大麻」を吸うようなものです。
「大麻」なら、確かにタバコほど体に悪くなく依存性もありません。
が、ひょっとして、タバコよりはるかに毒性が強く依存性の強い「阿片」のような麻薬に手を出しているのかもしれません。
禁煙しようとしたら、口寂しさを紛らわせるのは、毒のないガムか飴かパイポしょう。
要は、「化学農薬」の殺虫殺菌力を求めて、同じ効果のある、毒性が明らかでない「自然農薬」に手を出したに過ぎません。
これなら、急性毒性の明らかな化学農薬を、正しい使用法で使った方がよほど安全です。
「自然農薬」に「化学農薬」と同じような効果を求めると、逆に危険なこともあると言うことを、肝に銘じなければなりません。
もし、梶さんのように昭和40年代の化学農薬の認識で、現代の「普通化学農薬」が危険と思っていらっしゃるなら、それは間違いです。
初心者の方で、梶さんのような知識と認識で、最初から「自然農薬」に走るのは止められた方がいいでしょう。
まず、「化学農薬」を適正に使用し
(何に対して使用するか。希釈倍率と使用間隔・回数を守る)、
その長所と短所を見た上で、
短所を補う形で「自然農薬」の使用を考えられた方が良いのではないでしょうか。
その時、その「自然農薬」の毒性がどれほどかは、知っていなければなりません。
4.最大の過ちは、危険がいっぱいの「自然農薬」の使用法を、
本にして、世に広めようとしたことです。
「バラの園を夢見て」の他の著者の方には、何の文句もありません。
梶みゆきさんの「第二章」が「トンデモない」記述なのです。
梶さんの人格を責めるつもりは毛頭ありません。
ただ、行なっていることが問題なのです。
(出版社には、危険を自ら調べないで出版した責任は当然あります。)
第二章を除けば、「バラの園を夢見て」は良い本です。今回で、「バラの園を夢見て」は終わります。
次は、使ってもいいと思われる「自然農薬」について、を予定しています。
<追記>
第9回で、冗長になりすぎるので書きませんでしたが、
「NEW碧露・緑豊の急性毒性は中国の(公的?)検査機関で調べているではないか」
とお思いの方がいらっしゃるでしょう。
NEW碧露で言うと、
中国の検査結果、経口LD50>10000mg(10g)/kgは到底考えられない値です。
まず、殺虫力の強いアルカロイドの入ったものが、>10000mg/kgはあり得ません。
(これでは虫は絶対に死にません。)
次に、原液の比重を仮に2とすると、
この様な極めて苦いものを、チューブで胃に入れたとしても、10g/kg(5ml/kg)では催吐反射が働いて吐いてしまいます。
医薬品の試験でも、極めて苦いものは5000mg/kgも入れられたらいい方です。
経皮で、緑豊が10000mg/kg(5ml/kg)塗れたのなら、NEW碧露でも塗れるでしょう。
それを>5000mg/kgとしています。
アルカロイドが多いので、経皮吸収の方が経口より毒性が強いと思い、数値を下げたのでしょうか?
浅知恵で適当にデータを捏造したとしか思えません。
これが、緑豊の中国の検査のように、経口>3000mgなら信じたでしょう。
するなら、NEW碧露のLD50は経皮>3000mg/kg、経口>3000mg/kgと、上手に捏造したらいかがでしょう...
緑豊も経口>3160.28mg/kgと怪しい数字ですが...ただ、これを概数(>3000mg/kg)としてみると、緑豊はひょっとして本当に検査したのかもしれません。
万が一これが本当なら、充分安全な、化学農薬の殺虫剤よりはるかに毒性の低い数字といえます。 (^◇^;)
もしこれを不当な言い掛かりと言うなら、販売元はこのデータが正しいかどうか追試をして、反論していただきたい。
その場合、国内の検査のような、
1000倍希釈液のLD50などという馬鹿げたものを出さないで下さい。
ひょっとして、中国の毒性試験も、検体は1000倍希釈液で行なったのかしら?
それなら、十分説明がつきますね。
そうであれば、急性毒性試験の意味が、製造元販売元共まったく分かっていないと言うことになります。
いずれにせよ、この製品のデータは全く信用できません。
Comment
昨日、偶然こちらのページを見つけました。
読ませて頂いているうちに、NEW碧露と緑豊の安全性の矛盾点が理解できました。
今日の薔薇ブームの中心的な方の本でしたので、何の疑念無く使っていました。
本日、薔薇愚太さんのお蔭で、再度『無農薬栽培』と云うものを見直す機会を与えられたと思います。
自然農薬も楽しみにしています。